一進一退
ゲームをデザインしていると、どんどん進むときと、まったく停滞してしまうときがある。停滞してしまうときは、ゲームデザインのモチベーションが維持できなくなったときか、デザイン上の問題、あるいは悩みにぶち当たったときだ。
Armored Traderのデザインでは連射された武器の貫通判定についてのるーるだ。最初のルールでは1発ごとに2D6で装甲を貫通できたかどうか判定するルールだったが、サブマシンガンやアサルトライフルのように連射できる武器では、その判定は極めて面倒だった。
次に考えたのが貫通判定の結果によって何割の弾丸が貫通に成功したかの比率を出して、(表を使うか、もしくは成功度でによて変化させる。たとえば、成功度1ごとに10%貫通できる弾丸が増える)というものだったが、極力戦闘中の表の参照は減らしたいし、成功度あたりの増える比率は胴確立計算するべきなのかが良くわからなかった。(いや。確率の計算は苦手で。。。)
そこで行き着いたのが、やはり1発づつ貫通は判定して結果を求める。しかしながらダイスは1度に振るルールだった(これが現行ルール)しかしそのためには、貫通判定に必要なダイスは2Dではなく1Dにしなくてはならない。色違いのダイスを使えば別だけれども、同じダイスを使うと例えば3発の弾丸の貫通を判定するには2D6を3セット、つまり6個の6面体ダイスを振ることになる。それでは、どのダイスが組になるかわからないので、ダイスは1Dにしなければならない。貫通判定を2D6から1D10や1D12に変更すれば結果の偏差は変わるが、結果のばらつく範囲は近似のものが得られる。しかしながら、今まで六面体ダイスだけでゲームをデザインしてきているのに、ここで他の多面体ダイスを使うのはスマートさに欠けるデザインに思えた。
そこでばらつき範囲はあきらめて1D6で貫通判定を行うことにして、銃や車輌の装甲のデータを訂正、命中した数だけ六面体ダイスを振って一度に判定することにした。射撃の判定は弾丸6発ごとに纏めて命中判定を行うので、その流れのままなら最高6個のダイスを同時に振ることになる。もちろん、個の個別貫通判定の方式ならば7発以上の射撃に対しても全ての命中判定を先に処理し、命中弾全ての貫通判定を同時に行うこともできる。
この方式で、一旦デザインもまとめたところで、やはり自分の中で納得できない何かがあったのかAromred Traderのデザインはこっこで1年ほどとまってしまった。そして、今年は秋からWizard & Warriorのデザインを再開したのだが、今度はこれが途中で頓挫。でなんとなくArmored Trader 2のルールを読み返したりしてみた。やはり貫通判定はもっとスマートに解決したい。そもそも複数射撃の命中判定は成功度で命中弾丸数を一挙に判定しているのに、貫通判定が弾丸個別の言うのはルールの理解もしにくくなる。ここはやはり成功度で貫通数を算出する方法を。。。装甲値丁度なら50%の弾丸が貫通する。成功度が1上がるごとにそれが10%増える。で計算は命中した弾丸数にこの比率ををかけて、小数点以下を四捨五入するルール。去年考えていたものだ。丁度で貫通すれば50%だから1発だけの命中の場合は貫通弾数は0.5発、四捨五入して1発命中になる。成功度4以上で100%になり全段貫通、逆にー5以上(失敗度5)では貫通弾はゼロ%になる。これでもいいような気がしていた。
そこで、1つひらめいた弾丸はどうせ6発単位までしか纏めて処理しないのだから、実際に物理的に起こる確率を無視して命中判定を同じ方式でらしさだけを求めるデザインでもっとシンプルになることに気づいた。すなわち、成功度と同じ発数だけ貫通するというもの。この方式は実際の確率を大きくゆがめるが、既にこの割り切りは命中判定で行っているのだから、貫通判定もこれでデザインとしてのバランスとしてはよりすぐれているような気がする。
この件、現在も検討中である。