村落と都市
クフルヴィア世界では、その人工の9割が農村や漁村などの村落で暮らしています。都市部で生活するのは一部の貴族や商人、それに様々な職人達が主です。
クフルヴィアの都市
ゲームのルール上では人口が10,000人以上の居留地を都市と呼びます。都市には様々な物流や情報が集中します。
都市の統治機構は様々ですが、例えば自由都市シャラアンは、商人ギルドと職人ギルドからなる評議会が収めています。
町
人口が1,000人から10,000人までの居留地が街です。町は、大抵が都市の周辺に作られます。街の規模で完全な独立自治を行っている例はあまりなく、その地の領主や、近隣の都市の支配を受けているのが普通です。
村
人口が1,000人以下の居留地が村です。村はその周囲に耕作地や牧場などのを持っているのが普通です。一般に人口の多い村ほど周囲の耕作地も広くなります。村で収穫された農作物などは、近隣の町へと運ばれます。そこで税として納められ、余剰分は市場に出て町や都市に住む人々の口に入ります。
衣食住
食事
クフルヴィア世界では1日に2食が一般的です。貴族や裕福な商人などは、午後のお茶を嗜む習慣があり、そのときに軽食を食べる習慣があります。
一般的な庶民の食事は極めて質素なもので、大抵は小麦粉を固く焼いたパンに、野菜もしくは果物を添えて食べたり、豆類を煮たスープなどです。
裕福な人々は、もっと手の込んだ料理をたべています。羊や山羊の肉や、その乳で作ったチーズなども食卓に並びます。また、高価な香辛料をふんだんに使った料理も供されることがあります。
住居
クフルビア世界では、土木や建築の技術はある程度進んでいますが、農村部の住居は、そういった高い技術とは無関係な、単純な木造や、日干し煉瓦でつくられたものがほとんどです。石造りの住居は建築に技術もコストもかかりますので、小さな村落ではあまり見かけません。また、2階建ての建物も農村では珍しい存在です。
町や都市には石造の建築もありますし、2階建て以上の建築も珍しくはありません。また、裕福な住人の住居では窓に硝子が嵌められていることもあります。ただ、大抵の硝子は濁った物で、本当に透明なガラス窓は極めて高価のなのでまず見ることはありません。
街道
街道の整備と治水工事は領主の重要な仕事です。賢明なの領主は税の一部として領民を徴用し、街道整備に当たらせます。街道整備は物流を活発にし、領内の都市の価値を高めることを彼らは知っているのです。また、治水工事は農作物の生産性に大きく寄与します。帝都の100万人という、この世界随一の人口は、周辺の大規模灌漑工事によって成し遂げられています。
クフルヴィア世界の一般の街道は単なる踏み固められたむき出しの路面で、道幅はおおよそ3メートルから4メートルです。これば馬車などが、どちらかが路肩に寄ることによってギリギリすれ違う程度の幅です。帝国内の主要街道はもう少し道幅が広く、石畳になっています。
通貨と両替
クフルビア世界では人間の文明圏内であれば貨幣経済は成り立っていますが、それでも、辺境地では物々交換が主です。異種族ではエルフとドワーフはそれぞれ独自の貨幣を持ちますが、オークは貨幣経済を持っていません。
人間の貨幣はそれぞれの国家が主に発行しています。同じ金貨でも、発行国家によって価値が異なりますが、ゲームルールでの貨幣価値は帝国の貨幣をもとにしています。
アルビヌウス金貨1枚は、一般的な為替レートでは帝国金貨2枚に相当しますので、ゲーム上で金貨50枚の物品はアルビヌウス金貨であれば25枚で購入できます。
貨幣の鋳造は基本的に国単位で行われますが、有力な貴族は独自の貨幣を鋳造する場合も有ります。また銀貨以上の貨幣は、発行国以外でも通用しますが、少額面の貨幣は発行国以外では使えない場合も有ります。
通貨単位
金貨 | 銀貨 | 銅貨 |
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商業
商業の中心となるのは市ですが、大きな都市では毎日開く市があります。それよりも小さな街では、曜日や日の決まった市が立ちます。市は市当局か、地元の商業組合が取り仕切るのが通例で出店には税、もしくは手数料が科せられます。一般的な市の税は、一日銅貨10枚から銀貨1枚程度です。店舗の規模やその街の税率によって変わります。場所によっては商品の在庫高や売上金に税を課す、進歩的な街もあります。また、市民権を持っていると無税か安くなるところもあります。
市に出店するのは主に交易商人、市内在住の職人で店舗を持たない者、近隣の村の農民、漁師、漁師、職人などです。辺境の村の農作物等は商人が一手に買い上げて市に出したりします。交易商人は遠距離の貿易を行うよりも、同じ国内の辺境からと都市を往復する者の方がはるかに大勢です。
様々な物品の価格[装備一覧表]や[物品価格表]、それに[交易品目表]などに記載されています。
売買
物を売る場合も、買う場合もその価格は上記の表に記載された値段が基準になります。
物を売る場合、相手が商人であれば、売値は基準の半額になります。商人以外に売る場合は、基準の価格を基に値段を決めます。また、中古品を売る場合には、価格は半額になります。商人に、中古品を売る場合は、1/4になるということです。また、冒険の結果として得ることのできる物品は、えてして中古品であるということに気をつけておいてしてください。
入手判定
物品をを購入するためには、まずは売り手を捜さなくてはなりません。商業の発達した地域では、大抵の物品は大都市ほど入手が簡単になります。ゲームマスターは新たな物品の購入や手持ちの物品の処分をプレイヤーが望んだ場合は、その物品を売ったり買ったりするチャンスがあったかどうかを決めなければなりません。その物品が簡単に売り買いできるものである場合は、特に判定を行うこともなく、必要な時間やその他の費用をプレイヤー達に示すだけでもかまいません。その物品を購入できるかどうかを判定する場合はその物品の入手判定を行います。
入手判定は特殊な行為判定でキャラクターの基本能力値ではなく、物品の入手難易度を基本として、状況による成功倍率を掛け合わせて成功率を導き出します。
入手判定の基本的な成功倍率はそれを探す町の規模によって変わります。また物品価格表や交易品目表で該当する欄に基本価格が記載されていない場合は、その場所でその物品を購入するチャンスがないということを表しています。
購入場所 | 成功倍率 |
大都市 | 7~10 |
都市 | 5~6 |
町 | 3~4 |
村落 | 1~2 |
入手判定には1日が必要ですが、判定の結果が効果的成功の場合は、必要な時間が半分になります。決定的成功の場合は、1/4の時間になります。
入手判定の一日とは朝から探して夕刻までを表しますので、効果的成功であれば昼過ぎにはその物品を購入できる場所にたどり着くことができます。
入手判定に失敗した場合は、翌日再びその品を求めて街を探しても構いませんが、この2日目の判定では自動的に成功倍率が1低下します。二日目の判定にも失敗した場合はさらに三日目の挑戦を行うこともできますが、その場合は、更に成功倍率が1だけ小さくなります。このようにして再試行を重ねて、成功倍率が0以下になったならば、もうその場所では、入手判定を行うことはできません。すなわち、その場所ではどこにも売っていないということになります。
一度、入手判定の成功倍率が0以下になって購入不可能になった場所でもゲームマスターが十分な期間が経過したと考える場合は再び、その場所での入手判定を行っても構いません。こうした場合は、再び入手判定の成功倍率は最初の値に戻ります。(十分な期間の目安は1ヶ月くらいから1年が妥当でしょう。基本的に大都市ほど物流が活発なので、この期間は短くなります。)
入手判定の修正
入手判定の成功倍率は様々な要因で修正されます。ただし、ここで成功倍率が上昇や低下したとしても、入手判定に失敗して翌日以降に入手判定の再試行する場合の成功倍率は元の成功倍率から1小さくなったものを使用します。
- 高く買う 基本価格を20%高くして買う場合は入手判定の成功倍率を+1することができます。
- 非常に高く買う 基本価格を2倍にして入手判定を行う場合は成功倍率を+2することができます。
- 土地慣習 その場所の<土地慣習>(5)の判定に成功すれば+1することができます。
- 売買の経験 <売買>(5)の判定に成功すれば入手判定の成功倍率は+1されます。
- 中古品 入手を試みる物品が中古品でもよい場合は成功倍率が+1されます
- 言葉が通じない その場所の言語が話せない場合は成功倍率が-2されます。
商会、商人ギルド、ブローカーなどを通して探す
商会やブローカー、商人ギルドなどを通して物品を探す場合は入手判定の成功倍率は+3されます。また、この場合は商会なりブローカーなりに依頼した後は、自身で探す必要はなくなります。当然、依頼をしておいて尚且つ自分の足でも探すことは可能です。その場合には商会の入手判定と自分自身の入手判定の合計2回の入手判定を一日に行うことになります。
商会やブローカーが入手判定に成功した場合は、入手した物品の購入価格の2割を手数料として支払うのが通常の取り決めです。また、自身での入手に成功したり、その他の理由で依頼をキャンセルする場合は1割を支払うのが通例です。
購入価格の決定
入手判定に成功した場合、あるいは入手判定の必要なく入手できるとゲームマスターが判断した場合は実際の購入価格を決めます。
実際の物品の購入価格は物品価格表や交易品目表に示された価格に入手判定時の修正を(もしあれば)加えたものが基本になります。
この基本の価格で取引する場合は、通常何の問題も無く物品を購入できます。しかしながら<売買>技能を使用して価格交渉を試みることもできます。その場合は<売買>技能に成功すれば10%安く購入することができます。効果的成功では20%、決定的成功では30%安く購入できます。交渉相手も<売買>を持っている場合は対抗判定になります。成功度の高いほうが、その分だけ価格を10%有利にできます。たとえば買い手側が効果的成功、売り手側が通常成功の場合は価格は10%安くなります。逆の場合は10%高くなります。
販売価格の変動(選択ルール)
物品購入の基本価格は本来、取り扱っている商人によって様々です。それを反映するために取引の基本の価格を販売価格決定表で修正します。これによって修正された価格を元に<売買>による交渉を行うこととなります。
販売価格決定表 | |
2D6 | 価格修正 |
2,3 | 80% |
4,5 | 90% |
6,7,8 | 100% |
9,10 | 110% |
11,12 | 120% |
物品を売却する
物品を売却する場合も、ゲームマスターはその時や物品によって、問題なく売却できたり、売却判定を行ったりします。売却判定の方法は基本的に入手判定と同じですが物品の入手難易度は2倍にして判定します。特定の物を買うよりも売るほうが簡単なのです。ただし、この方法による売却はその物品を取り扱う商人に売ることになるので、物品が新品の場合は、その地域の基本の価格の半分、中古品の場合は1/4で売ることになります。
物品の売却を商会やブローカーに依頼した場合は、この価格の2割を手数料として請求されることになります。
個人に売却する
商人に売却するのではなく、直接その物品を必要とする個人に売却する方法は、商人に売却するように価格が半減することもなく利益になりますが、個人対個人の商取引は買い手を見つけるのが非常に難しいものです。通常の売却判定で個人の購入者をを探す場合は、成功倍率が-3されます。さらにこの売却判定はには通常の1日ではなく1週間を要します。
もっと手っ取り早く個人への売却を行う場合は、その土地が可能であれば市に出店するという方法があります。正式な市への出店はその地の権利団体や自治組織、あるいは領主などに税や手数料を支払う必要があります。
無許可で露天に店舗を出すことも可能ですが、大抵の都市ではこれは違法で、都市の治安部隊や地回りたちとの争いの元になります。
どういう方法にしろと、露店などの店舗を出すことができれば、売却判定は1週間に1度でなく、2日に一度行うことができるようになります。ただし成功倍率の-3は変わりません。
税
多くの国では税はその地の領主が決定し、徴収しますが、現金での納税が一般的なのは都市部のみです。それ以外の地域への税は農作物や労役として収められます。労役はその地域の街道整備や治水工事が主ですが、貴族の畑での労働や、兵役などの場合もあります。税は徴税官吏によって徴収されます。徴税官吏は最も嫌われる役人の筆頭かもしれません。
主な税
人頭税
帝国、及び旧帝国領では最も一般的な税。
家族の人数に合わせて課税される。課税基準は地域によってまちまちです。特に、乳幼児や、奴隷にかせられるかどうかは大きく違います。
帝国に於いては、10歳以上の男性にのみ課税されます。ひとりあたり銀貨10枚(年額)もしくは30日間の労役。
都市税
都市内に住居を構える者に課税される。1戸あたりに課税されるのが一般的。住居の広さ、間口などで変動する。
入市税
都市在住者以外が市壁内に入城する際に支払う。
通関税
関所を超える際に支払う。
橋梁税
橋を渡る際に支払う。
馬車税
所有する馬車に対して課税される。
免税特権
一般的に、寺院や貴族は免税対象になっていることが多いが、地域によって違う。
交易
交易品目表は、各国、地域にによって異なります。この基本ルールではラムスル大公国のものだけが記載されています。
生活/サービス提供価格表(単位:帝国銅貨)
サービスの内容 | |||
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質素な食事 | |||
普通の食事 | |||
豪華な食事 | |||
非常に豪華な食事 | |||
大部屋に雑魚寝 | |||
共用寝室(寝台つき) | |||
個室 | |||
清潔な個室 | |||
豪華な個室 | |||
非常に豪華な個室 | |||
湯浴み | |||
厩舎(飼葉つき) | |||
夜伽(1時程度) | |||
観劇 | |||
街娼(1時程度) | |||
普通の娼婦(1晩) | |||
高級娼婦(1晩) | |||
雇用
プレイヤーは使用人や用心棒を雇うことができます。
雇用費用表
(帝国銅貨) | ||
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一般的な農民などを雇い、単純労働させる。 | ||
少し、技術のある者を雇用する。(技能レベル 2~3) | ||
腕の良い職人。(職人技能レベル 4~5) | ||
高名な職人。(職人技能レベル 6~7) | ||
危険度が高ければ、もっと高くなる | ||
魔法使いを雇い、魔法を行使して貰う。または魔法を教えてもらう(魔法関連の技能レベル 3~4) | ||
魔法使いを雇い、魔法を行使して貰う。または魔法を教えてもらう(魔法関連の技能レベル 5~6) |