この章ではW&Wに登場するプレイヤーキャラクター(PC)以外のキャラクター(NPC)について説明します。なお、この章のルールはほぼゲームマスター(GM)の為のルールなのでプレイヤー専業の方は読まなくても問題ありません。
NPCはプレイヤーたちの仲間であったり、敵であったり、あるいはまったく無関係の人物であったりします。また、かれらはプレイヤー達からみればその他大勢であったり、大切な恋人であったり、宿命の敵であるかもしれません。
基本的にすべてのNPCはゲームマスターが管理します。たとえプレイヤー達の仲間として冒険を共にするNPCであっても彼らはそれぞれの価値観を持ち、自分の人生を歩んでいます。ゲームマスターはプレイヤーたちが仲間のNPCをまるでゲームの駒のように扱ったりしないように気をつけなければなりません。もしもそのようなプレイヤーキャラクターがいたら、失礼なPCに対してそのNPCは快く思わないでしょう。
NPCが特定のキャラクターに関して基本的にどのように感じ、接するかをW&WではNPCの態度と呼びます。
NPCの態度
NPCの、ある特定のキャラクターやキャラクターの集団(冒険者パーティーのような)に対する基本的なスタンスがNPCの態度です。NPCの態度には以下のような種類があります。
- 親愛的 親子の愛情や恋人への愛など、無償とも言える深い愛情を対象に対して抱いてる状態です。
- 友好的 友人関係や、気の合う仲間、など人間性に由来する態度です。
- 打算的友好 仕事の関係やその他の社会活動などにおいて、何らかの実利が伴うことによって築かれている友好関係です。
- 中立 特に好きでも嫌いでもない関係です。この関係の場合は、実際の態度はその他の人物の反応や法やマナーなどに照らした反応を取ります。
- 無関心 対象に対して、自分から何らかの態度を示すことはなく、出来れば関わらないようにします。
- 非友好的 非友好的な態度は嫌っている状態です。理性的な人物の場合は無関心のように振舞いますが、感情に任せて敵対的な行動をする場合もあります。
- 敵対的 対象に対して、敵対的な行動ととります。実際に暴力に訴えた行動を取るかどうかは、状況次第です。
NPCがプレイヤーキャラクターに対してどういった態度をとるかは、ゲームマスターが判断します。通常、ストーリーの展開に大きく関わるNPCの態度についてはゲームマスターがシナリオを作る段階で決定しておいたほうがよいでしょう。それ以外のNPCについては、実際にプレイヤーキャラクター(PC)達が出会ってから決定してもよいでしょう。
プレイヤーキャラクターと直接的な関係がない場合、NPCの態度は基本的に「無関心」になります。たとえば酒場で偶然隣り合った男のプレイヤーキャラクターに対する態度は「無関心」です。
あるいはゲームマスターは「第一印象表」を利用して最初の態度を決定してもかまいません。
CHA(5) | |
決定的成功 | 親愛的 |
効果的成功 | 友好的 |
成功 | 無関心 |
NPCの態度は、PCたちとのかかわりによって変化します。例えば先ほどの酒場のの例で、プレイヤーキャラクターが美女だったとし、その男に微笑みかけると男の態度は「友好的」に変わるかもしれません。態度の変化はCHAの判定や対人系技能判定によって変化します。先の例ではCHA(5)の判定をするとして、《優れた容姿》の恩寵特典を持っていたとすると、CHAで成功倍率7の判定を行うことになります。これに成功すると態度が1段階好意的な方向に変化します。「無関心」→「友好的」