クフルヴィア世界では魔法の存在は世間に知られていますが、それを使えるのはごく一部の限られた人間だけです。そのためゲームシステとしては、キャラクターが魔法を使うには恩寵特典で《魔法の素養》を授かっていなくてはなりません。したがって、選択ルールの「特典の発覚」を使用しない限りは、ゲーム開始時のキャラクター作成時に魔法を扱えるか否かが決定されていることになります。
 このゲームルールでは《魔法の素養》をもち、何らかの魔法を行使できるものを魔法使いと呼びます。

概要

 クフルヴィア世界で何らかの魔法を使用することができるのは、おおよそ、1000人にひとり程度です。魔法使いは地域によって、尊敬の対象であったり、迫害の対象であったりします。
 エルドル聖王国では、魔法使いは総じて尊敬の対象であり、その職業は魔術医や聖職者、秘薬師、紋章師、そして騎士など様々な職業につきます。
 帝国では魔法使いは届出許可制で、許可証の無い者は、都市には入れません。また、許可証の無い者の魔法使用は厳罰に処される場合があります。帝国国内であっても辺境地や小さな集落くらいであればそれほど厳しい取り締まりはありません。このような地域では聖職者や魔法医は尊敬されますが、魔法を使って戦う冒険者などは、その他の冒険者と同じように胡散臭く思われています。
 サラーナ統領公国では、特に魔法使いが冷遇されることはありませんが、ダバム城内とカジノでは魔法の使用は厳に禁じられています。
 アルビヌウス皇国では、魔法使いは畏敬の対象です。その土地の領主に重用されていることが多くあります。
 ウズアール教皇国では、都市内の特定区画内に家族と共に住むことを義務付けられ、家族が区域外から出ることは硬く禁じられます。(人質のようなものです。)
 沿海州の各都市国家では、多少の差はあれども、許可なしでの都市内での魔法の使用は禁じられています。
 ルラシア聖帝国では、魔法の才能が見出されると、国家によって訓練され軍や教会に強制的に採用されることがほとんどです。
 また、どこの国でも辺境の未開部族の呪術師などは、これらの制限の埒外にあることがほとんどです。

ミスティックレベル

 クフルビア世界では、場所によっては魔法が使いやすい場所と使いにくい場所があります。これをミスティックレベルと呼びます。一般に都市などの人口の多いところがミスティックレベルが低く、古代の遺跡とか謎の地下墳墓などといった冒険の舞台がミスティックレベルは高くなっています。その場所のミスティックレベルはゲームマスターの決定に委ねられますが、大体、以下の基準があります。

  • 都市 1
  • 村落 2
  • 辺境地 3
  • 人跡未踏の地 4〜5
  • 遺跡など 3〜5

 知られている土地のミスティックレベルは5が上限ですが、ルール的には上限を定めません。冒険者の探索によってもっと不可思議な土地に巡り合うことがあるかもしれません。また、ミスティックレベルは、例え大都市内でも寺院の中などでは周辺よりも高くなったりします。

魔法を知る

 キャラクター作成過程で魔法使いになったキャラクターは、その遍歴期中に幾つかの魔法を覚えることができます。遍歴期表の初期装備として《既知の魔法》が記載されている場合は次の章の「既知の魔法」から魔法を選んでください。既知の魔法は、すでにこの世界に存在している魔法です。
 初期装備として既知の魔法を覚えている場合、覚えている魔法のパワーレベルは、その魔法の魔力のタイプに応じた<魔法知識>技能レベルまでです。
 たとえば<魔法知識(神授)-3>のキャラクターが初期装備として神授の魔法を得る場合はパワーレベル3で習得するということです。<魔法知識>を持たずに、初期装備として魔法を得た場合は自動的に最低のパワーレベル1でその魔法を習得することになります。また、このケースではパワーレベルが2以上からの魔法は習得できません。同じように、たとえ<魔法知識>技能をもっていても、その技能レベルよりも高いパワーレベルからしかない魔法は習得できません。
 このような制限によって習得できる魔法が、本来初期装備として習得できる魔法の数に満たない場合は、その不足分は単に失われます。

 冒険が始まったあとで、新しい魔法を得るためには、以下のどれかの手順が必要になります。

1)誰かに教えてもらう。
 誰かに教えてもらうためには、まずその誰かを探さねばなりません。冒険の中で、そういった人物と出会っていなければ、情報を集めて探すことになります。それも1つの冒険かも知れませんし、その機会をゲームマスターは演出しても構いません。あるいは単純にダイスを振って、出会えたかどうかを判定しても構いません。
 魔法を教えてもらう師匠に出会ったとしても、それなりの研鑽の時間は必要です。新しい魔法を習得するためには、最低でもその魔法の必要魔力と同じだけの日数が必要です。またパワーレベル(PL)が可変の魔法では、まず最低のパワーレベルの魔法を覚えることになります。最低のパワーレベルの魔法の習得に成功してはじめて次のパワーレベル(PL)のその魔法に挑戦することができます。このように既に習得している魔法のパワーレベル(PL)を上げる場合は、最初に魔法を習得するときの半分の日数で可能です。
 パワーレベル(PL)が3以上の魔法を習得する場合(PL2で習得している魔法を伸ばす場合も含めて)INTもしくはENPで成功倍率5の判定に成功しなければなりません。この判定に失敗すれば費やした時間とお金(師匠への支払い?)は無駄に終わります。またパワーレベル(PL)6以上の魔法では成功倍率は3になります。※これらの判定には恩寵点は使用できません。パワーレベル(PL)10以上の場合は成功倍率は僅か1です。判定に使用する能力値は習得を行う者が自由に選択できます。(通常は高いほうの能力値を使用するでしょう。)

2)呪文書等を頼りに覚える。
 呪文書を手に入れていれば、そこに記載されている魔法を覚えることができます。通常手に入れることができる呪文書には大体1〜6の魔法が記載されてます。呪文書は市場で手に入れるには非常に難しく、冒険を通して手に入れるべきものです。もちろん全く市場で手に入れる不可能というわけではありません。また、呪文書は通常神代語で記載されているので、言葉の解読が必要です。呪文書解読の<神代語読み書き>の要求技能レベルは通常3です。また、含まれている魔法を1つ解読するたびに判定が必要で、<神代語読み書き>(5)の判定が必要で、時間も1つの魔法を解読するためには、最低1週間が必要です。
 呪文書から魔法を学ぶ場合は解読に成功した後で上記の誰かに教えてもらうと同じ習得の時間が追加で必要です。また、呪文書から覚える場合は習得の判定の成功倍率は1小さくなります。(ただし、PL10以上の場合はそのままです。)

3)いちから自身で研究し、覚える。
自身で研究し、まったく新しい魔法を編み出すこともできます。この方法での魔法の習得は基本ルールでは扱いません。

魔法の分類

 様々な魔法は、その魔力の源によって、4つの種類に分類されます。それは以下の5種類です。

  • 内なる魔力の魔法
  • 精霊の魔力の魔法
  • 創世の魔力の魔法
  • 神授の魔力の魔法

 以上の魔法のうち、最初の内なる魔力(精神力)の魔法は術者自身の躰の内にある精神力を魔力として用いる魔法で、いわば魔法の基礎のようなものです。主に肉体の強化や精神の強化などに秀でている魔法です。また、内なる魔法は、修練を積めば、術者以外を対象として魔法を行使することができます。その場合は、その魔法に必要な魔力の半分を対象の精神力を費やすことでしはらうことができます。また、内なる魔法は通常は他者に影響を及ぼす場合もその対象に触れるか、あるいは触れるぐらいの距離にいる必要があります。具体的には術者のオーラの範囲(通常、術者の体表から数センチ)それ以上の距離の対象に内なる魔法の効果を及ぼすためには、何らかの補助的手段で対象との間に魔力のリンクを確保しておく必要があります。
 精霊の魔法は、元素精霊(エレメンタル)と、自然精霊(スピリッツ)の力によって、通常の自然現象の範囲を超えた超常的な効果を発生しさせる魔法です。元素と精霊の違いは、元素が純粋に単一の力、物理学的に述べるならスカラー量であるのに対し、自然精霊は、これらの元素が複雑に絡みあい、特定の働きの方向を持ったベクトル量であるということです。別の見方をすれば自然精霊とは天地創造のときの余波によって生み出された力や、その後の神々の神意にそって働きが定義されてきた存在です。
 元素(エレメンタル)は通常は一切人格を持たない存在です。エレメンタルの召喚術などで呼び出される場合は、仮想の人格を与えられます。自然精霊も始原の存在に近いほど人格はもたず、人々にとって卑近なあるいは具体的な存在ほど独自の人格を持っています。
 たとえば、北風の精霊は人格が薄く、村はずれの樫の木の精霊は非常に具体的な人格を持っているという具合です。

創世の魔力の魔法は、天地創世の原初の魔力にもとずく魔法です。世界は膨大な魔力の渦のようなもの、または魔力の卵のよなものから生まれ出でたり、形が変わったりしたと考えられていますが、創世の魔力はまさにその魔力の残滓を使用する魔法です。創世の魔力の魔法の特徴は、単に超常的なだけではなく、世界の理そのものを変革することができます。
 たとえば、馬車で早く移動する魔法を考えて見ましょう。精霊の魔力の魔法ならば大地の精霊に働きかけて車輪の地面を転がる抵抗(転がり抵抗)を小さくしてスピードを上げますが、創生の魔力では出発地点と到着地点の空間を直接つなげたりできます。(ワープ?)あるいは時間に干渉して馬車付近の時間だけをゆっくりにして、結果として早く走るということも可能かもしれません。

 神授の魔法は、神々の力を源とする魔法ですが、神々の力のほとんどは、創世の魔力と、様々な精霊にあまねく分け与えられ、神々が直接にその力を振るうのは、生と死、光と闇、それに偶然と宿命、この六つについてです。すなわち、傷を治したり、速やかな死を与えたり、霊や不死者に対峙するものに力を与えたり、逆にそれらの存在を導いたり、幸運や不運をもたらしたりします。

魔力を集める

 魔法を使うためには魔力が必要です。魔力にはその源によって種類があり、その種類によって集め方が異なります。

魔力コンテナ(術者自身)

 魔法を行使するための魔力をためる場所、物のことを魔力コンテナと呼びます。もっとも基本的な魔力コンテナは魔法使い自身の身体です。どんな人間、や生物でも通常は内なる魔力(精神力)を自身の身体にためています。その魔力は魔法の視野に捕らえることができれば乳白色に輝くオーラが身体の周囲にあることで確認できます。そのほかの魔力も身体に留めることもできますが、内なる魔力以外は身体との親和性は完璧ではないので、自動的に漸減していきます。

内なる魔力(精神力)

 内なる魔力は、最も基本的な魔力で、その人物の精神力そのものです。内なる魔力は、十分な睡眠(6時間以上)を取ることによって、WILの値まで回復します。また、瞑想を行うことによっても回復し、その場合は1時間毎に1点、回復します。

 また、内なる魔力は精神力そのものですので、魔法の使用以外にも、精神や意識に対するダメージを負った場合にも減少します。そして内なる魔力が枯渇すると、その人物は意識を失います。

精霊の魔力

 精霊の魔力はクフルヴィアの自然世界とその象徴たる精霊が源となる魔力で、その魔力を集めるには魔力収集の儀式を行います。魔力収集の儀式は、ミスティックレベルの高い場所の方が難しいのですが、成功すればたくさんの魔力を集めることができます。

 〈魔力収集〉技能を使用して(成功倍率は5、要求技能レベルはミスティックレベルと同じ)、成功すると一度の行動(アクション)でその場所のミスティックレベル分の魔力を集めることができます。効果的成功をした場合は、ミスティックレベルの2倍の魔力が集まリます。決定的成功ならば3倍の魔力です。この魔力収集の行動は3アクションポイントを消費します。精霊の魔力はENPの2倍まで自身の身体に溜めておくことができます。また、魔力収集にはアクションポイントの他に精神力を1点消費します。収集された魔力は、何らかの手段で保存されない限り、収集をやめた次の戦闘ターンから、10分に1点ずつ暫減します。また、魔力収集技能に失敗した場合も1点失います。

 <魔力収集>技能に、致命的失敗をした場合は魔力が暴発し、それまで蓄積した精霊魔力はすべて失われ、さらに精神力(内なる魔力)を5点失ってしまいます。
 <魔力収集>には精神の集中が必要です。それが阻害されるような状況下で<魔力収集>を行う場合(たとえば歩きながらとか敵の攻撃にさらされながらなど)は、成功倍率が5よりも引き下げられます。

創世の魔力

 創世の魔力も収集の手順は基本的には精霊の魔力と同じ手順で魔力を集めることができますが、制限としてミスティックレベルが4以上の場所でのみ収集できることになります。また、収集できる魔力はミスティックレベルの半分になり、魔力の減衰は10分に2点となります。また、魔力が暴発した際には、すべての創世の魔力が失われ、さらに10点の精神力を失います。創世の魔力は自身のINTの2倍まで溜めておくことができます。

神授の魔力

 神授の魔力は神への信仰の結果として得られるもので、その上限は基本的にCHA の値までです。

 神授の魔力は神への礼拝によって回復します。その神の神殿や社で礼拝を行うことで、上限いっぱいまで完全回復しますが、その為には半日の祈祷が必要です。また一度祈祷によって神授の魔力が回復したならば、次の祈祷は翌日まで効果がありません。さらに神授の魔力は1日ごとに1点づ、自然に減少します。これは毎日礼拝を行うことによって防ぐことができます。

 魔力減少を防ぐ礼拝は簡易なものでよく、場所問いません。その神のシンボルを用い、10分程度の礼拝を行うことで、信仰を維持し、魔力の減衰を防ぐことができます。ルール的には一切礼拝を行わなかった日の翌日、日の出とともに1点を魔力が減少することになります。礼拝にはそれが本格的なものであれ、簡易なものであれ、<魔力収集>と違って精神力は消費しません。
 礼拝を行うためには<祭儀>の技能を持っていなくてはなりません。通常の神授の魔力の回復や、その維持には<祭儀>さえ持っていれば技能判定は必要ありません。

魔力収集と防具

魔力収集を行う者が金属の防具を装着している場合は、魔力収集が阻害されます。
 金属製の防具を着用している1箇所につき魔力収拾の成功倍率が-1されます。同じ身体部位に複数の防具を装着している場合も-1だけです。1つの防具が複数の身体部位をカバーする場合は、その身体部位の数だけ成功倍率は低下します。
 皮革製や木製、骨製の防具は魔力収集の妨げとはなりません。また、盾やその他の武器類もたとえ金属製であっても魔力収集の妨げとはなりません。
腕や脚は左右セットで1箇所分の修正を及ぼします。つまり、片腕だけならば-0.5ということになりますが、この端数は常に切り上げます。片腕だけでも-1、片腕、片脚でも-1となります。

魔法の発動

いずれにせよ、集められ、いま手中にある魔力を使って魔法を発動するには幾つかの手段があります。
 魔法を発動するためには、十分な魔力が必要です。必要な魔力を消費した上で<魔法発動>技能の判定を行って発動の成否を判定します。魔法の発動に成功しても、魔法によっては対象が抵抗したり、攻撃魔法などの場合は命中判定が必要だったりする場合もあります。
 <魔法発動>技能の判定に成功すれば、魔法は発動し、通常通りに魔力は消費されます。<魔法発動>技能の判定で効果的成功が出た場合は、術者が望むならば魔法のパワーレベルが2上昇します。決定的成功の場合はパワーレベルが2上昇した上に、消費魔力が半分になります。発動に失敗した場合は、魔法は働かず、消費魔力の半分(端数切り上げ)だけ魔力を消耗します。魔法発動に致命的失敗をした場合は、魔法は発動せず、魔力は規定分すべて失います。また、加えて精神力を1D6失います。これで精神力がゼロになれば通常通り、意識を失います。
 また、魔法の発動には要求技能レベルがあります。魔法の発動の要求技能レベルは<魔法の知識>技能に対するもので、基本的にはその行使する魔法のパワーレベルに等しくなります。魔法の発動方法よってはこの要求技能レベルは修正されます。魔法の発動に関しては、実際に使用するのは発動用の各技能<思惟発動><呪文詠唱><呪歌吟唱>ですが、要求技能レベルは<魔法の知識>で行うという特殊なものです。

力の言葉(呪文詠唱)

 最も基本的な魔法の行使方法は力ある言葉を駆使して魔法を発動する方法です。この方法で魔法を発動する場合は<魔法の知識>の要求技能レベルは規定のままで、消費される魔力に等しいアクションポイントを使用する必要があります。
 力ある言葉での発動は魔法の効果と対になる言葉を実際に唱えて発動するものです。何らかの理由で口がきけない状態では発動できません。力ある言葉(呪文)とその効果(現象)の間に魔法のリンクが出来上がり効果が現れます。
 力の言葉(呪文)の詠唱により魔法を発動する場合は、<呪文詠唱>で判定を行います。基本の成功倍率は5です。

思惟発動(無詠唱)

 考えただけで魔法を発動する方法です。無詠唱とも呼ばれます。声を出す必要も何らかの動作を行う必要もありません。この方法での魔法の行使は意識不明でなければ行動不能状態でも行えます。(APがあればですが。。)この方法では <魔法の知識> の要求技能レベルが2倍になりますが、使用するアクションポイントは消費する魔力の半分(端数切上げ)になります。
 思惟発動では<思惟発動>技能で成功倍率5の判定をします。

呪歌吟唱

 力ある言葉に節をつけて歌います。《魔法の素養》をもつ吟遊詩人や巫女などが使うことの多い方法です。未開部族の呪術師もこの方法を使いう物は相当数います。この方法では<魔法の知識> の要求技能レベルが2レベル下がりますが、消費する魔力の2倍のアクションポイントを消費します。

結印と神楽舞

 上記の3つの魔法発動の方法は動作を伴わない発動方法ですが、これらに加えて、動作(手や脚で印を結んだり、魔法の舞をを舞ったり)を加えることによって魔法の成功率を上げることができます。
 手や脚で印を結ぶ場合は<結印>技能が必要です。結印を併用する場合は、魔法発動の判定の成功倍率に1を加えることができます。また、発動の判定に使用する技能は魔法発動技能と<結印>技能のどちらか小さいほうになります。重要な点として、判定に使用する基本能力値は、<結印>技能を使用するとしても魔法発動技能のものになります。
 舞踊を伴って魔法を発動する場合は、発動の成功倍率に3を加えることができます。その代わりに消費アクションポイントが2倍になります。(また思惟発動と舞踊の組み合わせは行えません。舞踊を伴った発動の場合は<魔法発動>技能と<神楽舞>技能のどちらか低いほうを使用します。また、<結印>の場合と同じように使用する基本能力値は発動方法に依存します。(<呪文詠唱>ならばINT、<呪歌吟唱>ならばENP)

魔法の補助技術

魔法の行使に関して、本来は一切、道具等は必要ありませんが、道具によって様々な補助効果を得ることができます。

魔法陣

 魔法陣は円形、もしくは正多角形の図形に力ある言葉をを添えた図形で、通常は地面に描いて使用します。
 ある種の魔法陣は魔力の収集を助けます。魔力収集を助ける魔法陣はその魔力の種類によって違います。また、魔力収集を助ける魔法陣は、その魔法陣内だけ一時的にミスティックレベルを引き上げるものと、魔力収集技能を一時的に上昇させるものなどがあります。また、魔法陣にはレベルがあり、その分だけ効果を発揮します。
 ミスティックレベルを引きあげる魔法陣は、その場所の実際のミスティックレベルに関係なく、魔法陣のレベルをミスティックレベルとします。魔力収集技能を修正する魔法陣は、魔力収集技能に魔法陣のレベルを加えることができます。その他に、魔力の収集失敗による暴発を防ぐ魔法陣なども知られています。また、魔法陣の中には、その結界内に、魔力を留める効果のものもあります。この魔法陣の中で集められた魔力は自然減衰しません。また、この魔力を蓄積する魔法陣は、そのレベルの10倍までの魔力を蓄積できます。

 魔法陣を移動させる

 魔法陣は直接地面に描くのが普通ですが、敷物などに描いて持ち運ぶこともできます。先の魔力を蓄積する魔法陣が敷物などに書かれていた場合、その敷物を畳んでしまった時点で魔力はすべて失われます。
 敷物などに描かれた魔法陣は可能な限り、たいらで水平な場所に広げなければならず、地面が凸凹であったり、傾いていたりする場合は、その程度に応じて、魔法陣のレベルが一時的に下がります。
 魔法陣は、通常そのレベルの2倍(メートル)の直径の大きさで描かれます。大きさを縮小して描くこともできますが、その場合は魔法陣作成の要求技能レベルが高くなります。直径を半分にするたびに要求技能レベルは2上がります。

魔法の紋章(シンボル)

 魔法の紋章は、金属や石、木材等を彫刻したりして作る立体的な造作物で、やはり魔法を補助する効果があります。魔法の紋章を作るには「魔法の紋章の知識」と材料に見合った「製作」技能が必要です。

魔法の紋章には、神授の魔力の礼拝対象以外に、次の様な物が知らーれています。

瞑想補助

この紋章を身に着けていると、瞑想中に、それを遮断するような妨害があった時に瞑想が遮断されたかどうか判定するWIL判定で成功倍率を紋章のレベル分修正します。また、集められる内なる魔力もそのレベル分、増えます。

発動補助

魔法を発動させる際の、要求技能レベルを引き下げます。普通は特定の魔法専用ですが、ごくまれにひとつの魔力に属するすべての魔法に効果があるものもあります。五つの魔力の種類の垣根を越えて効果を発揮する魔法の紋章は今のところ発見されてません。

魔法の土台

何らかの魔法を付加する土台として機能します。この紋章が付いた杖が、魔法の杖となり、これがついた兜が魔法の兜となります。紋章は立体的に作られるものですが、指輪や兜、剣や杖などに彫刻されているものでも、効果を発揮します。魔法の土台としての紋章は、それ自体は効果を発揮しませんが、そのレベルの5倍の魔力の魔法までを付加できます。

宝石

宝石は魔力の蓄積装置として機能します。その蓄積可能量は、宝石の大きさ、純度、カットの正確さで変わります。一般に、これら項目は良ければよいほど、多くの魔力を蓄積できますが高価になります。また、宝石は硬いほど、多くの魔力を蓄積できます。

金剛石(ダイヤモンド)が最も多くの魔力を蓄積でき、次いで紅玉(ルビー)や碧玉(エメラルド)などになります。宝石に蓄積できる魔力の量の実際については、宝石評価表を参照してください。

魔法関係技能

魔法に関係する技能を以下に示します。

「瞑想」WIL

内なる魔力の回復に使用する。

「祈祷と祭祀」

神授の魔力の

「魔力収集」ENP

既知の魔法

炎の突風

精霊

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